エロゲの感想などを書いている雑記(基本ネタバレ

名前通りですがネタバレ有りでエロゲの感想を中心に書いていく予定です。

月の彼方で逢いましょう 感想

いつもどおりプレイした順番に感想

日紫喜うぐいす

スクール編

特殊な病持ちという事情があって主人公に対しても色々躊躇してしまうけど普通を望むうぐいすとの素敵な恋愛でした。 そういううぐいすを受け入れることのできる主人公とても良かったし、うぐいすのおかげで作家の才能を開花させる展開も良かったと思います。 あと、うぐいすを卒業させようと頑張る様子もとても格好良かったし、周囲の協力もすごく温かいなあと思ってみていました。 スクール編で登場したwixiのフレンド登録未受理が後々の布石になっていてもう何も言えない。 アフター編をやる前だとこれだけでも「ああいい話だな」って思うんですけど、afterまで終わって振り返るとまたなんとも言えない気分です。

after編

序盤はとても幸せで二人の仲も仕事も順風満帆な穏やかな時間が流れていましたね。本当に幸せな空間でした。 温泉旅行のやり取り(あれおそらく伊豆の本当にすごい温泉ですね)や周囲のサポートもすごく温かいし、円や賢斗が大成しているのもなんとなく嬉しい。

そこからまた病気の話で急展開するけど、辛いなりにちゃんと前を向いていたし、うぐいすの小説も心に響く物があったしここまででもすごい満足度でした。小説とwixiが強烈でした。 これで終わりかと思いましたがそこからエンデュミオンによる新しい未来の展開でまた痺れました。 正直途中の悲恋終わりでもいいかと思いましたが、最後まで見るとこの終わり方が一番良かったと思いますね。 あまり病気や死をテーマにするものは好きではないのですがこのルートは良かったと思いました。

あとafter編が本編の6年後で灯華ルートは8年後っていうのもあとから思い出すとちゃんと考えてるなあって思いました。 その辺ちゃんとしていないと他のルートでうぐいすがどうなったのか気になってしょうがないですしね。

倉橋聖衣良

スクール編

ここだけだと完全にロリ枠ですが、聖衣良の前向きな感じはすごく好感が持てますね。 子供っぽいところはたくさんあるけど、子供ゆえの葛藤というのがよく描けていたと思います。

After編

序盤は完全に押しかけ幼妻感があってすごい可愛いと言うか最高だった。気持ちの良いアタックの仕方でしたね。スクール編ラストの約束を守ろうと努力しているところも、それを押しかけ女房で実現しているところもすごい。 仕事に疲れた一人暮らしの社会人エロゲーマーはこういう子が家に居てくれたらなあと思うんじゃないかなってくらい理想的。

そんな理想的な生活ではあるのですが、子供の頃からデザインというやりたいことに向けて努力を続けている聖衣良をみて、 夢を諦めている自分を惨めで申し訳なく感じる主人公の心理描写が違った意味で夢ややりたいことなんてすっかりやらずに社会人として過ごしている私にもすごく響きました。 聖衣良も主人公がそういう状態なのは理解しているのでズケズケと踏み込まずにちゃんと気を使っているあたり素晴らしいと思います。

付き合ってからは主人公もすごく前向きになって最終的には夢を取り戻す流れになっていてそこも良いなと思いました。 先にうぐいすルートをやっていたので幸せ絶頂に見えてこのあと鬱展開からのエンデュミオン登板があるのかと思いましたがそんなこともなく平和に終わってそれはそれでよかったです。 全ルートが重すぎるのも疲れますしね。

ビジュアルもAfter編の聖衣良はとても良くて好きですね。エロシーンも良い。

月ヶ洞きらり

かなり個性的な天才作家さん。 ビジュアルがすごく美人で蠱惑的、でもってH方面もオープンなのですごく色気ありましたね。 サブヒロインだしあまり内容に期待はしていませんでしたが、おじいちゃんの遺作プロットをもとにした小説の展開がしっかり盛り上がって、会社私物化している常務の鼻を明かしてスカッとする展開もあり楽しめました。

佐倉雨音

スクール編

主人公がゲーム重課金者のダメ人間になっていてやばい。 付き合ってから別人のように甘えてくる雨音がかわいいといえば可愛いのは良いのですが、付き合うまでが流石に長過ぎるかなという印象。 うぐいすや聖衣良ルートが長すぎず綺麗にまとめていただけに、長々と続く詳細なネットゲームプレイ展開などにかなりダレ気味でした。 これも伏線でAfter編で感動させてくれればって思ったのですがそこままででもなかったですしね。 まあこの長さもある意味「ああ、toneっぽいですね」って思えなくもないですが。

あとは雨音の両親はメッセージを残すにしても、そんな分かりにくい言い方しなくてもって思ってしまいましたね。 「大佐を消すように依頼したのは私ごめんね。」って言われてもね・・・。

After編

こちらは程よい尺で綺麗にまとまってたと思います。 雨音の両親との再開は感動しましたね。すごく両親に愛されていた娘で両親も覚悟を持って生き抜いたんだなって思いました。 あと、最後までやるとスクール編で雨音の両親があやふやなメッセージを残したのも納得できましたね。 情報源が未来の雨音ならあんまり具体的に言うと幸せだって言っている雨音の幸せを変えてしまうかも知れませんからね。

岬栞菜

ぱっと見ビジュアルがあんまり好きじゃなかったのであまり期待していませんでしたが思った以上に可愛らしかったです。 夢見がちなところとかちょっと妄想癖があるところとかすごく良かったですね。 スクール編のメインヒロインたちよりある意味初々しい反応がすごく可愛いかったですわ。

シナリオ展開も漫画家と編集の関係からすれ違いを経て恋人通しになっていく展開がもどかしさはあるものの面白かったです。 栞菜の恋愛経験の広がりがそのまま漫画の出来にも反映されていくのもまた面白いですね。

松宮 霧子

設定年齢の割に美人で若々しすぎる見た目なのはエロゲあるあるだとして、行き遅れた仕事のできる女感はバッチリあってキャラ立ちしてたと思います。 小説の話で盛り上がったり、仕事でもちょっとだけ協力し合えたり、職場で頑張ってる姿にお互い惚れ直したり社畜的には夢のあるエピソードでしたね。 バー飲み描写とかも大人の恋愛観あってよかった。ガチ婚活っていうネタも面白かった。 仮恋人期間が終わってお互いが気持ちを持て余す展開を想像していましたが、そうはならず主人公が終盤はガンガン押していく展開だったのも少し意外性があってよかったです。

新谷 灯華

ビジュアルが最高に美人でCVも風音様だったので購入動機の殆どを占めていたヒロイン。 きらりとはまた違った方向性で色気があり、立ち絵や普段の振る舞いからしてもうなんかエロいです。 あと捉えどころのない飄々とした魅力があって良かったですね。でも可愛いところもちゃんとある。

Afterでちゃんと個別入りすると灯華のやろうとしていたことが分かって過去(スクール編)と現在が大きく変わってきていきます。 灯華のやろうとしていること復讐だということもありそれに対する不安と、言うことを聞いてくれない過去の自分に苛立ちながらも、 電波塔の少女の成功で明るい展望が見えてくる現在がどうなるのかが並行して進んでいく先の読めない展開もハラハラしてよかったですね。 最終的には色々丸く収まってよかったです。最終盤は過去の話がどうなるのかが気になってしょうがありませんでしたが。

Hシーンもいい感じ構図が多くて満足度高かったです。強いて言うなら制服をはじめとした着衣でのHがなかったのが残念か。 いずれにしても最後に灯華をとっておいてよかったと思える内容でした。

全体的に思うこと(2019/7/15追記)

過去作からの変更

  • 星織は比較的今作に近くスクール編、アフター編の二本立てでヒロインとの絆が長い時間をかけて育まれていくのがじっくり楽しめるゲーム
  • 銀遥はそれをさらに深めて中学生編まで加えた感じでした。
  • 今回はスクール編→アフター編だけだと星織と変わらないんだけど、過去の自分にメッセージを送れるという奇跡要素を混ぜて来ていてそのあたりが今までとは一番違うところかなと思います。
    • 奇跡要素はあるのだけれども、それによって過去や今を簡単に自分の都合のよいように帰ることができるわけではなく、四苦八苦しないといけなかったあたりは安易ではなく良かったと思います。
      • エンデュミオンが深く関わってっくる灯華、うぐいす、雨音の3ルートはそれぞれ以下のように主人公の選択が違っていて、どれがベストということはないけれどもそれぞれの違いを考えたり、自分が過去の自分にメッセージを送れるとしたらどうするかとか考えると楽しそうですね。
        • 過去の自分がヒロインに積極的に関与して過去を変えていく
        • 過去の自分とヒロインの繋がりをなくすことでそこから新しい未来を作る
        • 今の幸せを選びあえて過去と今を変えようとはしない
    • 銀遥で魅力的なサブキャラが多く、攻略できないことを残念に思った人も多かったと思いますが、今回はアフター編限定のヒロインも居てそのあたりの要望も汲み取ったのかなと思いました。
    • 銀遥の大抵のルートで不在だった男友達キャラが復活したのも嬉しいところですね。
    • 長さは体感的には明らかに過去2作よりは短かったと思います。これが良かったのかどうかはなんとも言えませんが、個人的にはこれくらいの長さのほうがプレイはしやすかったと思います。
    • 星織や銀遥の良いところを継承しつつ、新しい軸を出していこうメーカーの努力が感じ取れた気がします。

どれが好き?

  • 初恋1/1:致命的に苦手なキャラが居るので・・・。今振り返ると面白かったルートも多かったし荒削りながら悪くはなかったんですけどね。
  • 星織:スクール編、アフター編の二本立てもの開始。ヒロインが魅力的なものよいけど主人公が万能ではなくちゃんともがいて挫折もしているあたりが好き
  • 銀遥:中学編効果は絶大。でも主人公が万能すぎるあたりはちょっと・・・。べスリーや瑞羽ルートは良かったですけどね。
  • 今作:こうやって書いてみると星織に比較的近いかな。でも全く違った世界観だし、違ったものが楽しめたと思います。

結論は出なかった・・・。